原発賠償について19

前回の続きです。旧緊急時避難準備区域の賠償終期などについて。
 
原発から20km以上30km圏内は、放射線量が高めの区域は「計画的避難区域」とされ、それ以外の区域は「緊急時避難準備区域」とされていました(一部の地域を除く)。後者は平成23年9月末に解除され、「(妊婦等も含めて)帰ってきても問題ないレベルですから、避難を続けるのなら賠償しますが、帰ってきたら賠償を打ち切ります」ということになっています。
 
この「旧緊急時避難準備区域」に住居がある人たちの避難費用と精神的損害に対する賠償は、平成24年8月末までで終了する予定です。つまり、「帰ってこなくても9月以降は賠償しません」ということです。インフラの復旧はおおむね完了しているようで、2学期からは学校にも通えるようになるだろうというのが根拠のようです。
 
しかし、放射能の不安が残っている間は子供を原発付近の学校に通学させられない、と考える保護者もいるでしょう。そういった人たちは帰還を希望していないでしょうから、避難生活に対する賠償の打ち切りには納得できないものがありそうです。新たな住居を手に入れるため、被災した家の買い取りなどを求める人が増えてくるのではないでしょうか。
 
ちなみに、約1か月前に発表された「今年の8月まで」という賠償期間は、あくまでも旧緊急時避難準備区域に関してのものです。警戒区域や、新たに設定された3段階の区域、そして計画的避難区域などについては、まだ終期が決まっていません。
 
帰還困難区域は5年以上帰れない可能性もあるようですから、それに比べると、賠償の終期が確定した区域は前に進んでいるともいえます。ただ、財物に対する賠償や環境の整備など、解決しなければならない問題がまだまだ山積みなのは間違いありません。
 

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……