原発賠償について27

前回の記事を投稿した2日後に、東電から第4回目の請求に関する発表がありました。6月末から請求書類が発送され始めたようです。
 
今回は個人向けの変更点を中心に整理してみます。
 
1.就労不能損害の賠償額から収入を差し引かなくなった(一定額まで)
 
これまでは、原発事故で仕事を失った人や収入が減った人に対する損害賠償額から、実際に得られた収入が差し引かれていました。イメージとしてはこんな感じです。

事故前の収入 事故後の収入 賠償される額
Aさん 20万円 16万円 4万円
Bさん 20万円 働かない 20万円

 
これでは、「働いたら損」と考える人が出てくるのも無理からぬことです。そこで、第4回目からは、50万円までは実際に得た収入を差し引かなくなりました。そうなると、先のAさんも20万円もらえます。これで就労意欲が戻るとよいのですが……。
 
2.旧緊急時避難準備区域に戻った人への賠償が再開した
 
原発から20km以上30km圏内に住居がある人たちについては、一部の地域を除いて、「避難を続けている限りは精神的損害に対する賠償として毎月10万円を支払います」という扱いでした。それが帰還への足かせになっていたようです。また、避難しなかった人などからは、不公平だという意見も出ていました。
 
第4回目については、「避難先から帰ってきた人や最初から避難をしなかった人にも毎月10万円を賠償します」となっています。
 
3.人に対する検査費用が支払われなくなった
 
こちらは福島県が無料で検査をしてくれるようになりました。ただし、交通費などがかかった場合は、それを請求できるようです。
 
 
不動産を始めとした財物に関する賠償については、まだ発表がありませんでした。それが決まると、賠償の手続きが大きく動いていくのではないでしょうか。
 
【参考】
個人さまに対する4回目のご請求書類の発送について(東京電力HP)

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……