契約の基礎01

01 契約は日常的に結ばれている
 
「契約社会である欧米に対して日本は……」といった文章を目にすることがよくあります。それでは、日本は「契約社会」ではないのでしょうか。
 
「契約」と聞くと、取引する商品や金額について細かく書かれた書類を作成し、そこに署名と印鑑がそろって初めて有効と考えている人も少なくはないでしょう。しかし、契約はもっと日常的に結ばれているのです。
 
たとえば、本屋さんで本を買うときは、意識はしていなくても、本屋さんと「売買契約」を結んでいます。友人から無料で本をもらうとしたら、それは「贈与契約」になります。
 
また、物の貸し借りをするときにも、契約が発生しています。アパートなどを借りるときに「賃貸借契約」を結ぶことはよく知られています。同じように、レンタル店でマンガ本を借りることも「賃貸借契約」に当たります。これが、図書館のように無料で借りる場合となると、「使用貸借契約」になります。共通しているのは、「借りた物を返す」という点です。
 
それでは、コピー用紙が足りなくなって、他人から借りる場合はどうでしょうか。このとき、借りた用紙自体は使ってしまいますから、「借りた物そのもの」を返すことはできません。そこで、「同じ種類の物」を返すことになります。このような契約は、「消費貸借契約」と呼ばれます。ちなみに、お金を貸し借りするときに結ぶのは、「金銭消費貸借契約」です。こちらもやはり、借りた紙幣自体を返すわけではありません。
 
さらに、物をやり取りするときだけではなく、仕事をしてお金をもらうときにも契約が発生しています。
 
たとえば、フリーのライターが出版社から依頼されて原稿を書くことは、「請負契約」に当たります。これに対して、出版社に就職して社員として原稿を書いている人は、請負契約ではなく「雇用契約」を結んでいます。
 
また、出版社と契約を結ぶときに、行政書士などの専門家に代理で契約書を作ってもらう場合は、「委任契約」を結ぶ必要があります。
 
このように、普段は意識していなくても、私たちは日常的に様々な契約と関わりをもって生活しているのです。
 
02 契約の効力はいつ発生するのか

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「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……