契約の基礎05

04 履行の義務
 
05 債務不履行の種類
 
正当な理由がないのに履行が果たされないと債務不履行になりますが、これには大きく分けると3種類の形態があります。
 
まず、約束の期限が来ても履行が果たされないような状態を、「履行遅滞」といいます。たとえば、作曲家が3月31日までに曲を作り、音楽会社がそれに対して報酬を支払う契約を結んでいたとします。ところが、期日になっても曲を完成させられず、音楽会社に提供することができないとなると、それは履行遅滞となります。このとき、「努力はしたが曲が思い浮かばなかった」というのは、正当な理由とはなりません。
 
音楽会社は「2週間以内」などの期限を設けて履行を請求し、その期限が来ても履行が果たされないのであれば契約を解除することができます。また、楽曲が提供されないことで被った損害はもちろん、遅れたことによって生じた損害に対しても賠償請求をすることができます。
 
次に、期限を延ばしても履行ができないような状態を、「履行不能」といいます。先に挙げた「あるイベントで演奏するはずだったが、飛行機の時間を間違えて会場に間に合わなかった」という例などが、これに当たります。この場合は履行の請求をしても意味がありませんから、いきなり契約の解除や損害賠償の請求をすることができます。
 
そして、履行はされたものの、それが契約した内容とは異なっていたら、「不完全履行」となります。音楽会社は3曲の作曲を依頼していたのに、作曲家からは2曲しか提供されなかった場合などです。このとき、音楽会社は作曲家に残り1曲の提供を請求することもできますが、あらかじめ決められた日に使う楽曲だったため、後から追加されても間に合わないような場合は、いきなり契約の解除を選択することもできます。もちろん、損害賠償の請求も可能です。
 
くり返しになりますが、 約束は守らなければならないということです。
 
06 危険負担

NoImage

父親に「遺言書いて」と言えない方に……


『相続川柳』を読むとなぜ遺言を書いてみる気になるのか、解説動画をYouTubeに投稿してみました。

 

ABOUTこの記事をかいた人

はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……