原発賠償について33

以前の記事に、「不動産にかかる賠償は事故当時の登記名義人に対して行われるので、下手をすると実際の所有者ではない人に賠償金が支払われてしまうかもしれない」と書きました。
 
民法の問題集などには、「AはBに土地を売ったが、登記名義を移していないのをいいことに、同じ土地をCにも売ってしまった」みたいな事例がたくさん出てきます。勉強しながら、「相続ならともかく、売買のときに登記を移さないなんてことが現実的にあるのかな?」と思っていたものです。
 
たしかに、問題文のような「二重譲渡」となると、実際には滅多にあるものではないでしょう。しかし、不動産屋さんが間に入った場合は、売買と登記の時期がずれることもあるようです。
 
売主Aから不動産屋Bが買い取ったときに登記を移し、さらにBが買主Cへ売ったときにも登記をするとなると、登録免許税や司法書士への報酬を2回払うことになります。ですから、BがAに代金を払ったときには所有権を移さず、BがCからお金をもらうまではそのままにする方法などにより、AからCに登記を移転するのが一般的なようです。
 
そう考えると、売買を扱っている不動産屋さんは、「実質的には買い取って管理もしているのだが登記は自分にない物件」を抱えていることもめずらしくはなさそうです。東電からの請求書が売主に送られ、「登記が自分にあるのをいいことに……」となると、大変なことになるでしょう。
 
東電がどんな対策をしているのか気になるところです。性善説を信じているとは思えませんからね。
 

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……