行政書士と法教育

行政書士による法教育を広めようとしている人たちがいます。
 
小学校などに行政書士が出向き、授業時間をもらって法律的な考え方などを教えていくことにより、子どもたちに法的な論理を根付かせると同時に行政書士の認知度も上げられるという考えのようです。
 
たしかに、それを続けていれば行政書士が身近な存在になっていくことでしょう。もともと教育には関心がありますから、学校に入り込んでいくという案にも賛成です。しかし、教える内容についてはかなりの違和感を覚えます。なぜなら、行政書士に法的な概念を教える資質はないと考えておりますので。
 
行政書士であっても、経歴によってはかなりの法学的素養を有する人もいるようです。ただ、そういう人はほんの一握りであって、実務レベルの法的な手続きについては詳しくても、法的な概念に関する理解は浅い人がほとんどだと思われます。試験でも実務でも、抽象的な法律論に対する理解はそれほど必要ありませんから。
 
子どもに法的な考え方を根付かせたいのであれば、弁護士さんにでもお願いするべきでしょう。また、行政書士を身近なものにしたいのであれば、「産廃の収集運搬はなぜ許可制なのか」とか「外国人留学生が卒業後も日本で生活するためには」とかいった具体的なテーマで授業を展開するべきでしょう。
 
そのように具体的な内容であれば、たとえ「法教育」という名称であっても、すすんで協力していきたいと考えています。しかし、今のように法的な概念などを教えていくのであれば、私にはついていけそうもありません。
 
実際に動いている人たちは立派だと思いますが、もう少し現実的に考えてもらいたいところです。「行政書士による法教育」を実現したいのであれば、その前に「行政書士のための法教育」が必要なのではないでしょうか。
 

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ブログから本が生まれました!


「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
 100の題材を「相続」「遺言」「成年後見」「終活」の4章に分け、各タイトルは五七五の川柳形式にしてあります。口語調の解説文が「わかりやすい!」と評判です。

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……