遺言がすべてでもないような

相続関連の相談を受けていると、「遺言さえあれば……」と感じることがよくあります。そのような経験が積み重なると、遺言がないことに対する恐怖とでもいうような感情が芽生えてくるのかもしれません。そう考えると、何かにつけて「遺言を書きましょう」と訴える同業者の気持ちもわからなくはないです。
 
私自身は独身のうえこれといった財産もないため、まだ遺言は書いていません。しかし、不慮の事故などで介護状態になったら老親に負担がかかりますから、その点を厚めにした生命保険には入っています。そして、結婚したら保険を見直すとともに遺言を書くことも考えています。結婚したら……。
 
とくに若い世代の場合は、保険と遺言はセットで考えたほうがよさそうです。FPとしての知識がもっとしっかりしてきたら、若夫婦向けのセミナーを開いてみるのも、一つの手かもしれません。自筆証書遺言の書き方を教えれば、後は自分で何度も書き直せるでしょうし。
 

3月のセミナーでは、「死亡率や財産の変動を考えると、公正証書にするのは定年後でよいのではないか」という話をしています。
 
 
考えてみると、私がこれまでにお手伝いした案件は、遺言がなくても相続人が平和に話し合って順調に進むものばかりでした。もちろん、遺言をのこしておけば手続きが省略されて家族の負担は少なくなります。でも、誰にでも絶対に必要というわけでもないのかなと、個人的にはそう思っています。
 
相続人がやたらと多くなりそうな場合や特別な分け方をしたい場合などは、やはり遺言をのこすべきでしょう。しかし、配偶者と子供数人で仲良く分けられそうな場合などは、遺言よりも日ごろの話し合いのほうが大切なのかもしれません。
 

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ブログから本が生まれました!


「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
 100の題材を「相続」「遺言」「成年後見」「終活」の4章に分け、各タイトルは五七五の川柳形式にしてあります。口語調の解説文が「わかりやすい!」と評判です。

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……