NPOパワーアップ講座(会計)その2

NPO法では、法人の事業を「特定非営利活動に係る事業(本来事業)」と「その他の事業」とに区分して会計することが求められています。それに対して税法では、「非収益事業」と「収益事業」に区分することが求められています。「非営利」と「非収益」という言葉は似ているものの、この二つが必ずしも一致するとは限りません。
 
たとえば、前回の例に挙げた「里山体験塾(仮名)」の場合、子どもたちと一緒に里山の手入れをするのは本来事業にして非収益事業といえるでしょう。しかし、行事ごとに子どもたちから参加費を集めていたら、収益事業とみなされる可能性があります。
 
また、里山の写真を冊子にまとめて販売したら、それはその他の事業にして収益事業となりますが、その冊子を無料もしくは原価程度で配布した場合は非収益事業となるでしょう。つまり、本来事業であっても収益事業となる可能性はありますし、逆にその他の事業であっても非収益事業となる可能性があるということです。
 
収益事業を行っていれば、たとえ赤字であっても法人住民税の均等割(東京なら年間7万円)を払わなければなりません。やはり「特定非営利活動だから非課税」という考え方は危険です。
 
任意団体が法人化を考えたときに、要件を満たしているのであればNPO法人化という道を選ぶのもよいでしょう。しかし、NPO法人の設立自体を目標にしてしまうと、たとえ設立はできたとしても、あまりうまくいかないような気がします。ましてや、肩書きや名誉のためにNPO法人を設立したところで、まともに運営できるとは考えられません。
 
NPO法人化というのはあくまでも活動するための手段であって、けっして活動の目的ではないのだとあらためて感じました。
 

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……