原発賠償について39

そろそろ11月も終わるというのに、不動産などにかかる賠償が始まる気配はありません。数日前に時事通信から提供された記事によると、福島復興本社の代表に就任する予定の方が「年内に確実に(賠償を始める)という自信はない」とおっしゃっていたそうです。
 
手続きが遅れている理由の一つに、不動産の名義人に関する問題があるようです。以前の記事でも説明したとおり、不動産にかかる賠償は登記簿上の所有者に対してなされます。しかし、不動産の権利に関する登記は義務ではないため、何年も前に亡くなった方が登記名義人のままである可能性もあります。
 
旧緊急時避難準備区域の住宅等に関する補修・清掃費用については、固定資産税納税通知書などを請求権者の証明書類とすることもできました。こちらはあくまでも補修や清掃に対する賠償なので、かりに所有者でない人に支払ってしまったとしても、結果として建物がきれいになれば大きな問題とはならないでしょう。
 
しかし、建物自体の価値が下がったことに対する賠償金を所有者以外の人に渡してしまったら、大変なことになってしまいます。そのため、東電も慎重にならざるを得ないようです。
 
不動産登記といえば司法書士さんの出番です。登記の手続きにかかる手間から考えると、行政書士が被災車両の永久抹消をしたときのようにボランティアというわけにはいかないでしょうが、たとえ割に合わなくても原発被害者の不動産登記をどんどん進めていけば司法書士さんの株も上がることでしょう。
 
個人的には、ADRの申立よりもそちらに力を入れたほうがよいのではないかと思っています。
 

にほんブログ村 士業ブログ 行政書士へ

「余計なお世話だよ」と思ったら

NoImage

ブログから本が生まれました!


「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
 100の題材を「相続」「遺言」「成年後見」「終活」の4章に分け、各タイトルは五七五の川柳形式にしてあります。口語調の解説文が「わかりやすい!」と評判です。

ABOUTこの記事をかいた人

はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……