原発賠償について41

12月26日に東電から発表がありました。今回の発表によって、事業者の財物にかかる賠償手続が年明けに開始されることがわかりました。基本的には、7月の発表が基になってはいるものの、変更点もありましたので、気づいた点をいくつか挙げてみます。
 
まず、土地に関する賠償は見送られたようです。登記名義などの問題が解決できなかったからでしょうか。建物については、「物価変動係数」というものが計算式に加わったことにより、古い建物でもそれなりの価値がつくようです。ただし、個人事業主の所有する建物については、個人の財物として扱われるため、今回の請求では対象外となっています。
 
また、避難指示解除の時期に応じて勘定科目ごとに定められていた「価値減少率」の代わりに、実際の減価償却費を基準にした割合によって計算することも可能になりました。とはいえ、価値減少率は建物ですら6年間で100%ですから、減価償却費はあまり使われないような気もします。
 
ほかには、個人事業主の償却資産に限って50万円の定額賠償というものもありました。固定資産をほとんど持たない事業主であれば、その選択も悪くはないのかもしれません。
 
今回の発表は事業者向けのものだけでした。現時点(12月27日10時)では、個人の財物にかかる賠償手続の開始時期はまったくわかりません。東電としても、できれば年内に発表したかったのではないでしょうか。被害者が発表を待ち望んでいるのは言わずもがなです。
 
年明けにはなんらかの発表があることを期待しています。
 
【参考】
個人事業主さまおよび中小法人さまに対する償却資産および棚卸資産の賠償の実施について(東京電力HP)
 

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はちおうじ総務相談所の長岡です。

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中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……