建設業許可申請等に必要な証明書類と取得方法の紹介

 行政書士をやっていると、証明書類を集めるために官公署を回ることがよくあります。気づいたら当たり前の業務になっていましたが、開業してからしばらくは勝手がわからず、委任状の取り直しなど、いろいろと無駄な動きもしていました(今も無駄は多いですが)。
 そんなわけで、今回は許認可申請でよく使う証明書の種類と、その取得方法を整理してみることにします。「許認可」だと幅が広すぎるので、建設業・宅建業・産廃業に絞り、法人で申請する場合に必要な書類を中心に紹介していきます(すべて東京都知事許可が前提です)。
 
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 取得するときのことを考えて、窓口別に分類してみました。
 

1.市役所(区役所・町役場・村役場)

住民票の写し(といってもコピーではなく原本)

 住んでいるところと生年月日の証明などに。建設業の許可申請では、専任技術者などの証明書類として提出を求められます。会社と家が遠いと、「専任できるの?」という問題が発生するようです。ちなみに、産廃業の場合は役員等の住民票を添付するのですが、こちらはなぜか、本籍の記載されたものが必要になります。
 

戸籍謄本(抄本)

 家族の関係を証明するのに使うイメージです。相続ではおなじみですが、許認可で使った記憶はありません。宅建の専任主任者(取引士)の氏名が変更になったときなどに添付するようです。
 

身分証明書

 運転免許証などと勘違いされる方も多いのではないでしょうか。こちらは本籍地の市町村が発行するもので、役員等が破産者でないことなどを証明するために使います。住民票や戸籍謄本と違って「職務上請求書」で取得できないのが難点です。八王子は印字でも構わないようですが、すべて手書きの委任状でないと受け付けない市町村もあるのだとか。
 

印鑑登録証明書(印鑑証明)

 こちらも遺言や相続(遺産分割協議)にはつきものですが、法人の許認可申請では滅多に出てきません。建設業で実務経験を自己証明しなければならない場合などに必要となります。印鑑カードを持っていけば代理でも取得できるのですが、私はなるべく本人に取ってもらいます。そういえば、会社を設立するときにも使いますね。
 

2.法務局

登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

 いわゆる(商業)登記簿です。法人で許認可申請をする場合は、たいてい必要になります。法務局に行けば誰でも取得できるため、委任状は不要です。また、「登記・供託オンライン請求システム(登記ねっと)」に登録しておけばインターネットで請求して郵送してもらえますので、急ぎでなければ苦労することはまずありません。
 

登記されていないことの証明書

 役員などが成年被後見人等になっていないことを証明するために使います。こちらも許認可では必須といえるでしょう。同じ「登記」でも(かなりデリケートな)個人情報ですので、本人以外が請求するのはちょっと面倒です。しかも、東京法務局(九段下)でしか取れません。
 申請書と往復郵便の用意をして本人に渡し、ハンコを押してから郵便局に提出してもらって、私の事務所に証明書が送られてくるようにしています。請求の際に本籍を記載しなければならないのがポイントでしょうか。
 

印鑑証明書(法人用)

 いわゆる「法人の実印」を証明する書類です。以前は東京都の産廃新規などでも必要でしたが、気づいたら不要になっていました。他県ではまだ必要なところもありそうです。委任状や誓約書には実印を押してもらっているのですけれど……。
 

3.税務署等

消費税の納税証明書

 経審や入札参加のときなどに使います。おそらく、消費税の免税事業者でも必要なのではないでしょうか(免税事業者の経審をやったことがないので不明です)。次の法人税もそうなのですが、税務署の窓口はやたらと待たされるような気がします。オンライン請求だと少し早いという噂も。
 

法人税の納税証明書

 産廃の申請や東京都への入札参加資格審査申請をするときなどに。個人の場合は所得税ですね。建設業の大臣許可だと必要みたいですが、それも未経験です。ちなみに、知事許可の場合は法人税の納税証明ではないのですね。それでは、何が必要かというと……
 

法人事業税の納税証明書

 消費税と法人税は税務署(八王子なら南口)ですが、法人事業税は(北口の)都税事務所で取得することになります。個人事業税も同じ場所です。毎年の決算変更届にも必要なので、わりと請求の機会は多いような気がします。
 
 税金関係の証明書は、すべて会社の実印を押してもらった委任状を持って取りにいきます。
 

まとめ

 だいたいこんなところでしょうか。許認可の細かい部分についてはいずれ変更があるかもしれませんが、「この証明書はここでもらえる(有料で)」というのは、そうそう変わらないでしょう。金額はどれも数百円です。ただ、単価が「証明書1枚」のものと「証明1期」のものがあるので注意してください。あと、有効期限は「3か月以内」が多いです。
 

ブログから本が生まれました!


「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
 100の題材を「相続」「遺言」「成年後見」「終活」の4章に分け、各タイトルは五七五の川柳形式にしてあります。口語調の解説文が「わかりやすい!」と評判です。

ABOUTこの記事をかいた人

はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……