【許認可】許可等の必要な事業(建設・設計・産廃・不動産)

問題

許可・免許・登録が必要な職業の説明として、正しいものの組み合わせはどれか

ア 建設業を営むためには、原則的に建設業の許可を受ける必要があるが、材料費を含めた請負代金が500万円未満の工事であれば、許可がなくても請け負うことができる。

イ 建築物の設計を業とするためには、原則的に建築士事務所の登録を受ける必要があるが、材料費の合計が500万円未満の建築物であれば、登録がなくても設計することができる。

ウ 新築の工事現場で出た木くずを施工した下請業者が運ぶためには、原則的に産業廃棄物収集運搬業の許可を受ける必要があるが、廃棄物の総量が1㎥未満であれば、許可がなくても運搬することができる。

エ 不特定多数の者を対象に住宅を販売するためには、原則的に宅地建物取引業の免許を受ける必要があるが、自社で建築し、かつ、売買金額が500万円未満の住宅であれば、免許がなくても販売することができる。

1 なし
2 ア
3 ア・イ
4 ア・イ・ウ
5 ア・イ・ウ・エ
 
20161119thinkingtime

解説

 「許可」「免許」「登録」とありますが、実務的にはあまり違いを意識しなくてよいのではないでしょうか。都庁(建築士事務所は「登録センター」)などに書類を提出して、いわゆる「営業許可」を受けるようなイメージです。

ア 建設業を営むためには、原則的には建設業許可を受ける必要があります。ただし、大工工事や防水工事といった専門工事の場合は、500万円未満の「軽微な工事」であれば許可がなくても請け負うことができます(建築一式・土木一式は1,500万円未満)。
 ですから、独立開業しても許可を受けるまでは、500万円以上の工事を請け負うことができないんですね。そして、許可を受けるためには一定の経営経験が必要になりますので、許可を受けるまでは「軽微な工事」を積み重ねていくのが、一般的な流れなのではないでしょうか。

イ 建築物の設計を業として行うためには、建築士事務所の登録を受ける必要があります。そして、こちらは建設業と違って設計対象の金額による例外はないんですね。
 建築士には「1級」「2級」「木造」の3種がありまして、それぞれに設計できる建築物の広さや高さが決められています。そして、その事務所を管理する建築士によって、「1級建築士事務所」「2級建築士事務所」「木造建築士事務所」となるわけです。
 ちなみに、100㎡以下で2階建てまでの木造などは建築士でなくても設計できるようですが、そこに住むのはちょっと恐いですね。

ウ 建設現場で出るがれき類や木くずなどは、産業廃棄物となります。そして、この産業廃棄物の処理に責任を負う人を「排出事業者」というのですが、建設工事の場合は元請業者がこれに当たります。つまり、施主さんから注文を受けた業者ですね。
 そのため、下請業者がこの産廃を運ぶと産業廃棄物の収集運搬となりますので、許可が必要になるんですね。そして、新築工事の場合は、少量であっても許可業者でないと運べません。ちなみに、新築工事でなく修繕維持工事の場合は、例外もあります。

エ 不動産(宅地・建物)の売買を業とするためには、宅地建物取引業(宅建業)の免許が必要です。こちらも金額は関係ありませんし、自分で建てたかどうかも関係ありません。ですから、建売住宅を建てた工務店が販売まで行うのであれば、宅建業の免許が必要なんですね。
 ただし、不特定多数に対する売買でなければ免許は不要ですので、例えば自分が住む家を買うときや自分が住んでいた家を売るときなどには、わざわざ宅建業の免許を受ける必要はありません。また、自分の土地にアパートを建てて、それを他人に貸す場合なども免許は不要です。

解答

正しいのはアのみですので、2が正解です。

ポイント
建設業許可を受けていなくても500万円未満の工事なら施工できる

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「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
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はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……