2016年も行政書士試験の監督員を経験して思う

 今年も行政書士試験の監督を務めさせていただきました。
 
20161116back

私が試験監督を続ける理由

 会場は八王子の首都大東京(都立大学)です。私の事務所からはバスで30分もかからないのですが、会場の責任者などは我々監督員に対して、「みなさん、こんな(田舎の)遠い会場まで来てもらってすみません」みたいなことをしきりにおっしゃっていました。

 まあ、それはともかく、今年も受験生の真剣な様子を間近で見られたわけで、おかげさまで行政書士として仕事ができているありがたみを再認識することができました。やはり、年に一度くらいは、こうして気持ちを引き締め直す場面があってもよいのかなと感じます。

試験問題の難しさを感じて

 ところで、今回はめずらしく問題にも(ざっと)目を通してみたのですが、正直に申しまして、前半の法律問題はほとんど解けませんでした。受験生のころと比べて知識が衰えていることを差し引いても、かなり難しくなっているのではないでしょうか。
 あんなに難しい問題を解いて合格したのであれば、それを生かした仕事をしたいと思ってしまうのも、仕方のないことなのかもしれません。「法教育」とかもそうなんですかね。

 行政法もかなり細かい部分を問われていたようで、あの試験に合格したら、即「特定」でもよいのではないかと感じました。じっさい、合格の翌年に特定行政書士の考査を受けて、一夜漬けすらしないで合格していた人もいたようですし(講義中も寝ていたみたいです)。
 ただ、さすがに無条件だと「特定」の意味がなくなってしまうかもしれないので、「倫理」などについては講習受講を義務づけてもよいかもしれません。ようは、今さら行政法の基礎的な講義(しかもDVD)も含めて8万円というのは、ちょっと気の毒なのではないかと感じているわけです。

試験と実務のかい離

 また、行政書士試験の難度が上がっているとしても、実務に近づいているわけではないのも事実でしょう。他の士業にも試験と実務の開きという問題はあるのかもしれませんが、行政書士はそれがとくに顕著だと思われます。
 社労士の事務指定講習のように、実務経験を補う講習を必修として設けようとすると、法改正が必要になるそうです。それは難しいとなると、東京会の実施している「初級業務研修」のような講義が重要になってくるのでしょうが、このへんは各都道府県によって差がありそうです。

実務を学ぶ場

 そういった状況ですから、資格予備校などが新人向けセミナーみたいなものをこぞって開催するのは、自然な流れなのかもしれません。しかし、あの世界も玉石混交のようで、中には「ひよこ食い」と呼ばれる悪質なものもあるのだとか。まあ、独立開業したからにはセミナー選びも経営判断の一部なので、「受けない」という選択肢も含めて、自分なりに情報収集して検討していくしかないのでしょうが。

まとめ

 そんなわけで、先日から連載を開始した「裏行政書士試験」が新規開業の人たちにも役立つ情報源となるよう、私なりにがんばっていこうかなと思う今日この頃です。

【新連載】裏行政書士試験で学ぶ世の中の仕組み

2016.11.13

ブログから本が生まれました!


「相続を気軽に学べる解説書を」ということで、八王子の行政書士・社労士の井出さん(至誠法務労務サポート代表)と一緒にコツコツと書き溜めたブログが、1冊の本になりました。
 100の題材を「相続」「遺言」「成年後見」「終活」の4章に分け、各タイトルは五七五の川柳形式にしてあります。口語調の解説文が「わかりやすい!」と評判です。

ABOUTこの記事をかいた人

はちおうじ総務相談所の長岡です。

GONZOを名乗りながらも、当たり障りのない記事を書いています。
中小企業の経営に役立つ情報を発信していきたいと思っているのですが……